2014年
11月
10日
月
ニアス島伝統的木造集落デザインリサーチに行ってきました
今年の大学院海外デザインリサーチは、2014年10月30日(木)から11月4日(火)まで、インドネシア・スマトラ島沖のニアス島へ、アジア最大の木造集落である南部ニアス集落群の調査に行ってきました。
ニアス島へは、マレーシアのKuala Lumpur経由でインドネシア第2の都市メダンへ飛び、小さな飛行機でニアス島グニンシトリ空港へ、ほぼ丸一日かかります。空港からから車で3時間南へ行ったサーフィンで有名なスポット・ソラケビーチの近くの丘の上に、
船のようなカタチをした木造集落がいくつも存在しており、現在の多くの人たちが生活しています。
ブルネイ・ダルサラーム国(通称ブルネイ)はボルネオ島の一角にあり、クアラルンプール経由で行く小さその生活を記録しようと、院生やOGなど計7名で訪ねました。
今年も飛行機に乗り遅れた学生が一日遅れで合流したり、雨に降られたりと珍道中でしたが、ニアス島の人たちはインドネシアには珍しくキリスト教が多数で、一家族に4~5人こどもがいるなど、生活感にあふれる美しい集落で、まるで数十年前にタイプスリップしたかのような時間を過ごしました。
リサーチをする学生達を子ども達が追いかけ、どちらが観光しているのか分からない状態に。最後は子ども達と一緒に遊んでいたりしました。
その結果、建築内部などもリサーチ出来、伝統的木造建築にも関わらず、ニアス沖地震で倒壊しなかった構造や、独特の宗教観に基づいた建築空間構成や建築装飾などの多くの発見のある楽しい旅でした。
詳しい報告は、院生たちが写真や動画などを工夫して、伝統的木造集落の現状を伝えるwebページを作って公開します。すこし待って下さい。
2014年
5月
25日
日
岐阜・石川・富山・新潟・長野を巡る北陸ゼミ旅行へ
5/16(金)〜18(日)に、恒例の春の研究室ゼミ旅行へ。
色々企画をして、今年は豪華に2泊3日の北陸の建築と街を見る旅。
今年は研究室の人数が半分なので、3年生や他研究室の学生が多く参加してくれた。
天気も良く、心配していたスケジュールも順調。遅刻やトラブルもなく、快適で充実した旅行だった。少ないメンバーで3月4月と何度も準備してくれた幹事のみんな、お疲れ様。
特にIT・WKTKは良く頑張ってくれた。どうもありがとう。
初日は、新宿から一路塩尻のえんぱーく(柳澤潤)へ。出発が遅れたので早回しで見学し、高山へ。町歩きをして吉島家住宅を見学。急いで白川郷へ。5時をまわってしまい展示は見れなかったが、ほぼ貸し切り状態の白川郷をゆったり散策。
宿泊先の茅葺きの温泉つき白山荘へ。宿は貸し切り。夜は大貧民で盛り上がる。
2日目は、五箇山集落を見て、金沢21世紀美術館(SANAA)へ。近くの鈴木大拙館(谷口吉生)へ移動。庭園とランドスケープとディテールが素晴らしい。
バスで少し離れた金沢海みらい図書館(シーラカンスK&H)へ。伸びやかなスケール感と空気感が良かった。その後、高志の国文学館(CAn)に寄って、富山へ。
グランドプラザ(日本設計)を案内してもらってから、富山市西町南再開発ビル(隈研吾)の現場を3期SITに見せて貰う。ちょうど鉄骨が見頃で、とても勉強になる。いろんな場所で卒業生が活躍しているのはいいね。お世話になりました。
宿泊は入善町椚山いろり館。蔵のある大きな民家を貸し切れて、いろりを囲んでバーベキューで盛り上がる。
最終日は、念願の糸魚川の谷村美術館(村野藤吾)を見て、小布施の町並みとまちとしょテラソ(古谷誠章)を見学。町歩きの時間が少なかったのが残念。
最後に、出来たばかりの上州富岡駅(武井誠)と世界遺産になった富岡製糸場を見学して、19:00に新宿に帰着。
少し慌ただしい見学ばかりだったけど、多くの建築や町並みを見れた充実した建築見学旅行だった。
今までで一番充実していたゼミ旅行かもしれない。まあ3日だから当然か。
ただ、例年盛り上がる朝のスポーツ大会がなかったのが少し残念だった。
建築的には、図書館・美術館・駅・博物館などいろんな新しい公共建築が見れて参考になったと思う。白川郷や高山・小布施などの町並みも良かった。来年からは歴史的な場所も候補にしていこう。
今年はきちんとしおりを作ったからか、設計の意図を読み取って見学している学生が多かった。
構造やディテールまで読み取れるようになると、更に面白くなる。そのためにはまず勉強。
参加者:19名(学生18名) 中型バス27名乗り
日程(予定) :
5/16金)
8:30 新宿駅西口
11:00-11:55 えんぱーく[CONTEMPORARIES]
14:20-15:15 飛騨高山
16:20-17:30 白川郷 荻町集落
17:55 白川郷 白山荘 宿泊
5/17(土)
8:00 白山荘 出発
8:55-9:35 五箇山
10:40-11:40 金沢21世紀美術館[SANAA]
11:50-12:20 鈴木大拙館[谷口吉生]
12:40-13:10 金沢海みらい図書館[シーラカンスK&H]
14:30-15:20 高志の文学館[伊藤恭行/CAn]
15:30-17:00 富山市西町南再開発ビル[隈研吾]・グランドプラザ[日本設計]
17:50 入善町 椚山いろり館 宿泊(バーベキューイベント)
5/18(金)
8:30 椚山いろり館 出発
9:15-10:00 谷村美術館[村野藤吾]
11:40-12:20 まちとしょテラソ[古谷誠章]
12:25-13:05 道の駅オアシスおぶせ 昼食
14:40-15:20 上州富岡駅[TNA]
15:30-16:10 富岡製糸場[オーギュスト・バスティアン]
18:00 新宿センタービル前 解散
2013年
11月
10日
日
ブルネイ水上都市デザインリサーチへ行ってきました
院生達と毎年行っている海外デザインリサーチとして、2013年10月30日(水)から11月4日(月)まで、ブルネイ・ダルサラーム国へ、水上都市(Kampong Ayer)の調査に行ってきました。
ブルネイ・ダルサラーム国(通称ブルネイ)はボルネオ島の一角にあり、クアラルンプール経由で行く小さな国です。その首都・バンダル・スリ・ブガワンには世界最大の水上集落カンポンアイル( Kampong Ayer)があり、3万人もの人々が水上で生活しています。その生活を記録しようと、院生やOGなど計7名で訪ねました。
行きに院生たちが飛行機に乗り遅れたりと珍道中でしたが、ブルネイは街も美しく、人々も優しく、宝石のように美しい国でした。水上都市で遊ぶ子ども達が純朴で可愛い。ミズスマシのように水上を走り回る水上タクシー(ジェッティー)も見物です。
詳しい報告は、院生たちが写真や動画などを工夫して、水上都市の現状を伝えるwebページを作って公開しているので、是非どうぞ。
http://kampongayer.jimdo.com
サーベイの途中で立ち寄った売店(?)の子ども達と記念撮影。水上都市は歩車分離された街のように、ほとんど迷うことなく目指す方向へ歩いて行ける。かなり大きく橋から橋まで歩くと数時間はかかるだろう。
2013年
9月
05日
木
ドイツの国際庭園博覧会IGS2013に庭園を出展しました
国際庭園博覧会igsから依頼されて設計した現代日本庭園が竣工し、2013年4月16日から10月13日まで、北ドイツのハンブルク市で開催中のIGS2013で公開されています。
この博覧会は10年に一度開かれる大会で、今回はハンブルク市中心の広大な河川島を再開発する計画の一環として、IBAハンブルク(国際建築展)と同時に開催され、多くの建築や公園が作られています。IGS2013は、再開発の中心となる中央公園整備の為のイベントで、8月までの4ヶ月で100万人以上の入場者があったそうです。
設計した庭園は、世界中から80の庭園を集めたAround the World in 80 Gardensの1つで、日本からは唯一選ばれたものです。
吉松教授は、「新しい日本庭園をリクエストされ、枯山水の歴史に着目し、宗教的意味や物語性のない「見るための庭」を提案しました。「カタチ」ではなく「間」だけを感じさせようと、敷地全体を埋めた白い砂利の上に2つの微妙に異なるグリッドで立てられたアルミ棒を重ねて、見方や天候によって様々な見え方がするように計画しています。会場では「MA Space」と名付けられていましたが、山にあるケルンのように、入場者たちが次々とアルミ棒の上に石を載せていくのが面白かったですね。多くのドイツ人に愛されていることがわかり、嬉しく思いました。」と語っています。
igs2013のホームページ(英語)
http://www.igs-hamburg.de/en/
2013年
8月
02日
金
木島平村役場プロポーザルコンペで入賞しました
吉松秀樹教授が、研究室の大学院生と参加した長野県木島平村役場・村民会館公募型プロポーザルにおいて、応募81作品中、第2次審査のヒアリング(6者)に進み、佳作入賞をしました。
このコンペは、老朽化する役場と隣接する村民会館を合築し、村の顔としての「木島平らしさあふれるビレッジセンター」のアイデアを求めていたものです。プログラムは、5000人の村役場+図書館+音楽用ホール。
吉松案は「みんなの杜としての村役場」をコンセプトとし、豪雪地帯に相応しい木造ハイブリッド構造シェルターを設け、その中心に雁木パッサージュと呼ぶ通路を貫入させることで、役場周辺を村の中心として再編成しようとする案でした。
研究室では、大学院修士1年生の2名がコンペに参加し、豪雪地帯に建設される庁舎のあり方やまちづくりの方向性にについて計画を練りました。2次審査では、省エネルギーを専門とする高橋達教授のアドバイスも受け、冬期に対する環境計画を提案しています。
吉松教授は、「修士1年の院生たちが頑張って全体計画を練ってくれました。現在設計中の福島県只見町庁舎のワークショップなどの経験が生きているのかもしれません。残念ながら、最優秀案には選ばれませんでしたが、最終審査に残った案はどれもレベルが高く、大変良い経験となりました。
院生たちも初めて2次審査(インタビュー)に参加し、とても刺激を受けたようです。この経験がこれからのワークショップや設計に生きてくると思います」と話しています。
審査結果は下記
http://www.kijimadaira.jp/docs/2013080200015/
2013年
5月
18日
土
東京・埼玉・栃木・茨城の建築を巡るゼミ旅行へ
5/17(金)〜18(土)に、恒例の春の研究室ゼミ旅行へ。
金曜土曜とで、恒例のゼミ旅行が無事に終了。天気も良く、行程もほぼ順調。遅刻やトラブルもなく、快適で充実した旅行だった。3月4月と、何度も準備してくれた幹事のみんな、お疲れ様。特にHND・SRIは良く頑張った。ありがとう。
初日は、新宿からすぐの座・高円寺[伊東豊雄]へ。ホール内部は見れなかったが朝だったので存分に撮影。武蔵美が見れなくなったので、大泉学園の練馬区立牧野記念公園[内藤廣]へ。ここは小さいが建築も展示も良かった。無料。一路、埼玉県立大学見学[山本理顕]へ。学食で昼食を取り、大ホールを開けて貰って、正面のサッシュをフルオープンして感動。学生のいる環境でじっくり見れたのは良かった。お礼をしておくこと。
羽生PA経由で、小山の録ミュージアム[中村拓志](へ。本当に小さな建築だった。ほぼ喫茶店。
宿泊は大フォレスト益子[内藤廣]。貸し切り。レストランが和食に代わり、みんなで片付けて合宿状態。あれは高いと思う。夜は4人部屋で宴会をし、大貧民で盛り上がる。
2日目は、朝食後、テニス組とバレーバスケ組に分かれてスポーツ。体育館が離れていたのが残念。
冷たいシャワーをあびて、バスの中でお弁当を食べ、真壁伝承館[設計組織ADH])へ。こじんまりとした、とても良い公共施設だった。急にスイカをごちそうになる。さすが「おもてなし」の町。街歩きの時間をもう少し欲しかった。残念。最後にキリンビアパーク取手に寄り、ビールや氷結でいい気分になって、19:00に新宿に帰着。
時間通りにスムーズに進行したゼミ旅行だった。進行が良く、盛り上げ係のお買い物1号2号も頑張り、バスも夜も盛り上がった。しおりもとても良く出来ていた。
建築的には、ホール・小ギャラリー・大学キャンパス・宿泊施設・小公共施設と、いろんなプログラムの建築が見れて参考になったと思う。ディテールの優れた建築も多かった。周辺環境もそれぞれ違っていたし、スケールやランドスケープの勉強にもなったはず。
今年は海外研修に行った学生が多いからか、建築を見慣れている感じはあった。次の目標は、自分の目で設計者の意図や建主の意図が読み取れるようになること。そのためにはちゃんと図面と読める必要がある。特に院生は頑張ること。
参加者:25名(学生24名) 中型バス27名乗り
日程 :
5/17(金)
8:30 新宿駅西口
◎9:00-9:40 座・高円寺[伊東豊雄](共用部分のみ見学◎ 館内撮影◎)
◎10:20-11:20 練馬区立牧野記念公園[内藤廣](見学時間1時間)(館内展示室内撮影×)
◎12:30-14:30 埼玉県立大学見学・昼食[山本理顕](見学時間2時間)
◎16:20-17:00 録ミュージアム[中村拓志](見学時間40分)(館内撮影◎ 500円)
◎18:20 フォレスト益子[内藤廣]
5/18(土)
◎9:00-11:00 益子町総合運動場/◎益子町北運動場(スポーツします)
◎12:50-13:50 真壁伝承館[渡辺真理+木下庸子+山口智久/設計組織ADH](見学時間1時間)
◎15:20-17:00 キリンビアパーク取手
◎18:30 新宿駅西口解散
2013年
2月
27日
水
JIA神奈川卒業設計コンクールで審査員賞を受賞しました
2/24(日)に横浜の馬車道駅コンコースで、JIA神奈川・大学卒業設計コンクール 2013が開催され、東海大から出展した5作品のうち、大越菜央さんの作品「じいちゃんが障がいを教えてくれた。-光のグラデーションが作り出す生活の秩序-」と鈴木和真さんの作品「時かける建築 -風化への意識改革の場-」が、審査委員賞をダブル受賞しました。
このコンクールは(社)日本建築家協会関東甲信越支部JIA神奈川が、建築界で活躍する人材を育成することを目的に毎年開催しているものです。今回は、神奈川県内の8つの建築系学科の卒業設計作品35点が出品され、2月24日に横浜市の馬車道駅地下1階コンコースで開催された公開審査で上位7作品が各賞に選ばれました。
大越さんは最終選考まで残ったが、惜しくも金賞銀賞を逃し、審査委員長の小泉賞を受賞。鈴木さんは2次選考に進めなかったが、審査員の強い推薦で原田賞を受賞しました。
金賞
荻野航(明治大学)
「共生の礎 -地域と海外労働者の架け橋となる産業教育-」
銀賞
野口この実(神奈川大学)
「紡ぐ」
Yap Minwei(横浜国立大学)
「植えた木は切らない -熱帯アジアにおける新しい都市成長の在り方と生活の提案-」
小泉雅生賞
大越菜央(東海大学)
「じいちゃんが障がいを教えてくれた。-光のグラデーションが作り出す生活の秩序-」
原田真宏賞
鈴木和真(東海大学)
「時かける建築-風化への意識改革の場-」
西田司賞
森田夏子(明治大学)
「TOKYO OMNIBUS -7人のシーンをつなぐ家-」
末光弘和賞
下岡由季(神奈川大学)
「彩りの種」
2013年
2月
27日
水
只見町新庁舎プロポーザルコンペの最優秀になりました
吉松秀樹教授が、研究室の大学院生と参加した福島県只見町役場新庁舎プロポーザルコンペの第三次審査で、最優秀案に選ばれました。
このコンペは、1960年に建てられた既存の庁舎および只見地区開発センターの老朽・狭あい化と、耐震性能の不足を解消するため、現庁舎敷地内に合築するアイデアを求めていたものです。
吉松案は「塔としての庁舎」をコンセプトとし、景観を見渡すレベルに「只見リビング」と呼ぶ地区センター機能を浮かべ、その足下に半屋外的な無雪空間を置いて隣地の雪祭り広場と連動させる構成で、庁舎の機能は既存の分庁舎と並べ、1階に集約しています。
建築の象徴性ではなく、小さな町にどんな庁舎が相応しいのかを問うコンセプトが高く評価され、10 人の審査員全員の支持を受けて最優秀案に選ばれました。
研究室では、大学院修士2年生の3名と研究生がコンペに参加し、日本有数の豪雪地帯に建設される庁舎のあり方について計画を練りました。3次審査では、省エネルギーを専門とする高橋達准教授のアドバイスも受け、冬期に対する環境計画を提案しています。
吉松教授は、「院生たちがとても頑張って計画を練ってくれました。只見町を最初に訪問した時に見た雄大な景色がコンセプトの原点です。人口5000人の小さな町のこれからを担う庁舎のあり方を議論しました。三次審査を聞きに来ていた町民の女性が、「私がいいと思っていた案がやはり最優秀だった・・」と話しながら帰っていったのがとても嬉しかったですね。これから始まる町民とのワークショップは研究室と合同でやっていこうと思っています」と話しています。
審査講評は下記
http://www.tadami.gr.jp/tyousya/kouhyou.pdf
建設通信新聞ニュース
http://www.kensetsunews.com/?p=7599
2012年
11月
29日
木
中国貴州省トン族集落デザインリサーチ報告会を開催しました
吉松研究室(建築設計)が毎年行っている海外デザイン調査として、11/1~6まで行った「中国貴州省トン族集落デザインリサーチ」の報告会を、11/22(木)にH館山田記念室で行いました。
『トン族』は中国西南に多い少数民族の一つで、約250万人のトン族のうち、貴州省はその半数を占めています。トン族が結集力を強めるために徐々に形成してきたのが、集落の中心に位置する木造の塔である「鼓楼」と、川に上に建つ門としての「風雨橋」です。
木造技術に技術に優れ、言語や意匠、建築と独自の文化を継承しているトン族集落を、貴州省貴陽市から200km以上離れた10村まで、院生たち計7名で訪ねました。
報告会では、院生がスライドを250枚と動画などで、なかなか見れない貴重な集落や少数民族を紹介し、3年生4年生など約30名が聞き入っていました。
観光化されつつある集落が多いなか、美しく残っていた集落の一つである銀たん村の全景。
2棟の鼓楼があり、その足下に各々舞台を持つコミュニティースペースがある。
2012年
9月
30日
日
アメリカ・メキシコ建築都市研修旅行を実施しました
工学部建築学科では9月3日から16日まで、アメリカ・メキシコ研修旅行を実施しました。この研修は海外の優れた建築を視察し、その空間を体感することを目的に実施しているもので、今回で25回目となります。20世紀を代表するフランク・ロイド・ライト、ミース・ファンデル・ローエ、ル・コルビュジェ、ルイス・カーンなどの近代建築群を巡るとともに、ユネスコの世界遺産にも登録されているメキシコのルイス・バラガンの建築や最先端の現代建築などを視察。本学科の吉松秀樹教授が引率し、建築学科の2年次生から大学院工学研究科建築学専攻の2年次生まで19名が参加しました。
学生たちは事前の勉強会で、それぞれの建築の設計主旨などを学んでから研修に臨みました。参加した学生からは「自分の視野を広げようと参加を決めました。吉松先生やガイドの方から説明を受けながら建築や文化にふれることができ、とてもすばらしい経験でした」(3年次生)、「個人では見学することが難しい建築物の内部も視察できるため、自分の研究に役立つと思い参加しました。写真と実物とのギャップ、設計者の細部に対するこだわりを実感でき、多くの学びがありました」(大学院2年次生)などの感想が寄せられました。
吉松教授は「学生たちは、アメリカの都市や建築のスケールの大きさに驚くとともに、近代建築の視察先で訪れたイリノイ工科大学やハーバード大学、マサチューセッツ工科大学、イエール大学などの大学キャンパスの雰囲気に強い刺激を受けていました。また、ライト、カーン、バラガンらの設計した建築空間の美しさに感動した学生も多かったようです。アメリカ大陸の広さを体感するとともに、英語の必要性を実感した2週間だったと思います」と語っています。
2011年
11月
11日
金
インド近代建築・階段井戸デザインサーベイ
今年の院ゼミ旅行は、院生の希望でインドへ。6泊8日の最長旅行。
西インドのグジャラート州アーメダバッド(インド人はアンダバッドと発音)へ、階段井戸を見に行く旅。アーメダバッドは建築家のメッカでもあり、コルビジェの建築が4つあり、カーンの建築もある。彼らの弟子のドーシの建築も市内に多い。コルビジェのサラバイ邸を見ることが出来たのが良かった。
階段井戸は、市内で3つ、郊外で3つサーベイしたが、結局どれも使われておらず、乾期で水もたまっていない。やはり見に来るのが10年遅かった。
アーメダバッドに4泊して、デリーへ戻り、片道6時間かけて北インドのチャンディガール(インド人はチャンディガルと発音)へ。ここはコルビジェが計画したパンジャブ州の首都で、建築も多くある。
キャピタルなので、見学許可を取るのが想像以上に厳しかった。でも、無理していった価値があったと思う。50年経って、チャンディガールが高級住宅地になっていたのが、感慨深い。インドはものすごいスピードで近代化し、貧富の差が激しくなっているのだろう。
ベトナムで懲りたので、現地食を出来るだけ食べないようにし、なんとかお腹を壊さないで帰って来れた。ホコリっぽくうるさいデリーはもういいけど、アーメダバッドとチャンディガールは、また行ってもいい。それぐらいインドのコルビジェは良かった。きっと、デザインと気候が合っているのだろう。
2011年
9月
20日
火
H棟に日除けスクリーンをセルフビルドで設置しました
院生たちは、秋分まで1階全体に影が落ち、かつ4m以内に収まる角度を算定。窓面のみの日よけとし、シート同士に隙間を設けて設計(シート2.4m×5m、隙間0.6m)。
隙間によって、風通しと景観が確保でき、上部がパラペットと接触していても風が抜けるので、施工も容易となった。
スクリーンの材料は、安価で容易に手に入ることを前提に、農業用遮光シート、寒冷紗、ラッセルシート(塗装用メッシュシート)を候補とし、高橋研究室が遮光性能を測定。メーカー表示85%(計測値75%)の黒の農業用遮光シートを採用。風通しがよく、放熱するので熱源となりにくく、視線も圧迫感が少ない。
セルフビルドを考え、軽くて簡単に止められるロープとシートが主構造となっている。
中央部のたるみ解消のために、シート全体に三角状のテンションをかけるドレープをつくり、風の影響を考慮して側面のハトメを増やして力を分散させ、20㎏コンクリート重石にフックで固定。施工時間の短縮と、台風などの緊急時に素早く回収することを可能としている。施工は、横井研の協力を経て、シート設営と重石づくりを行っている。
農業用遮光シート黒/W3m×L5m×18枚(ドレープをかけるとW2.4m×L5m)
ポリエステルロープ/Φ4mm、L600m(安価、軽量、高耐水)
スプリングフック/内径6mm×60mm80個(重石とロープの接合)
Uボルト/W200mm×H117mm25個(重石の取っ手として)
コンクリートブロック/W300mm×L300mm×H120mm、約25kg(横井研作成)
・使用材料のコストは約6万5000円
・夏季のみの使用の場合、農業用遮光シートの寿命から約3年間使用できる予定。
2011年
8月
25日
木
建築学会設計競技で、佐長他案・澁谷案が全国佳作受賞
建築学会設計競技「時を編む建築」で、東海大院1案と卒業生1案が全国佳作を受賞しました。
建築設計スタジオ1/3で参加した東海大院4案+卒業生1案が関東支部入選を果たし、8/2に行われた全国1次審査(90案)を経て、東海大院1案と卒業生1案が8/23の早稲田大学小野梓記念館小野記念講堂で行われた公開2次審査(全国ベスト12)のプレゼンテーションにのぞみました。
結果、両案ともベスト8に残り、全国佳作を受賞。
学会設計競技は全国319案の応募があり、参加者数1000名以上。
これで関東支部入選は4年連続。全国入賞は3年ぶりです。
建築学会設計競技の最終結果:
全国佳作入賞(全国ベスト8)
佐長秀一・大塚健介・曽根田恵(吉松研M2/M2/M1)
「つるみと生きるために。-鶴見仲通り沖縄文化を継承する建築-」
澁谷年子(吉松研卒業生/慶応大学院M1)
「Invisible Gardens-穏田の水系の名残に呼応する原宿Institute of WA-」(卒業設計リメイク)
関東支部入選(全国ベスト25)
田口慧・細金伸倫(吉松研M1/M1)
「都市の補助線-南大塚パレード-」
上村拓・加藤隼之介(吉松研M2/M1)
「谷戸のふれあい廊下-横須賀隧道ネイチャーセンター-」
玉井秀樹・浅見雅士・影沢英幸(杉本研M1/M1/M1)
「時を重ねる空間補強システム」
2011年
8月
06日
土
快挙!学会設計競技で4作品支部入選・2作品が全国入賞へ
建築設計スタジオの課題として参加した建築学会設計競技「時を編む建築」で、なんと研究室3作品+12期の澁谷年子が支部入選。応募総数74作品中16作品.
さらに8/2に行われた全国1次審査で、佐長・大塚・曽根田案(吉松研M2M1)と卒業設計をリメイクした澁谷年子案(吉松研OG・SFC院M1)の2案がベスト12に入り、8/23に早稲田大学で行われる全国最終審査へ。
プレゼンテーションの結果、各賞と佳作が決定。さあ、4年ぶりに最優秀賞受賞なるか。
全国1次審査の結果は下記。
全国ベスト12/全国入賞
*佐長・大塚・曽根田(吉松研M2M1)案
つるみと生きるために。-鶴見仲通り沖縄文化を継承する建築-
*澁谷年子(吉松研OG)案
invisible gardens -穏田の水系の名残に呼応する原宿Institute of WA-
全国ベスト25/関東支部入選
*田口・細金(吉松研M1)案
都市の補助線-南大塚パレード-
関東支部入選
*上村・加藤(吉松研M2M1)案
谷戸のふれあい廊下-横須賀隧道ネイチャーセンター-
*玉井・浅見・影澤(杉本研M1)
時を重ねる空間補強システム
2011年
8月
05日
金
13期前期デザインリサーチゼミが終了・・・
総合講評会も院入試も終わり、7/28に卒業設計テーマ発表会をして、無事に前期日程は全て終了。
B4はお疲れ様。これで楽しい(苦しかった?)ゼミはおしまい。9月からは卒制のみ。
B4:
今年は真面目な人が多く、総合講評会の発表は総じて良く出来ていた。講評会では、一番人気があったブースではないかと思う。非常勤の先生方も興味を持ってパネルを見ていたし、廊下の掲示も下級生や院生などがじっくりと読んでいるのをよく見かけた。
だが、個性的な「こだわり」を感じる人がほとんどいない。どうも他人の目を盗み見しているような案ばかり。要領よくまとめた提案。それが優秀という意味なのかもしれないが、逆に君たちの決定的な「弱さ」でもある。
そういう「弱さ」が、昨日の卒業設計テーマ発表には表れていた。ここまでテーマ発表になっていない学年は珍しい。敷地もプログラムも思いつきで、真剣に「卒業設計のテーマ」を考えているようには思えなかった。そこを怒らなければならないのが悲しいし、4時間かけてやりなおさせても、姿勢が変わらないところが更に悲しい。敷地図もなく、イメージもなく、ボリュームやスケールもない。自分らしい問題意識とゴールイメージが欲しい。
デザイン研究もどこかで見たようなアイデアばかり。先輩のモノマネをまねるのはアイデアの「孫引き」である。頭が動かないなら、手が動かす。街に出る。机やパソコンの中に答えはない。自分の感性をもっと信じればいい。
2010年
11月
16日
火
客家土楼デザインリサーチ報告会をします
大学院吉松研で行った客家土楼デザインリサーチの報告会を11月18日(木)18:00より、山田記念室で行います。
これは、11月1日(月)から6日(土)まで、中華人民共和国厦門市旧市街胡同と永定県初渓村を中心とする客家土楼群の都市デザインサーベイを行ったものです。
厦門市は、上海と香港の間にある、台湾に最も近い経済特区の大都市。わずかに残った旧市街には、昔ながらの胡同の生活が残されていました。
厦門から車で3〜4時間の永定県周辺には、客家民族による伝統的な民居である土楼が20000棟も建っており、2008年には世界遺産として指定されています。その中で、比較的観光化されていない土楼群を紹介したいと思います。
2010年
11月
15日
月
研究室中間発表まで1週間しかない(×_×)
2010年
11月
15日
月
11/18(木)17:30から研究室紹介を行います
下記のように研究室紹介・ゼミ公開を行います。
Open Laboratory@yoshimatsu lab.
2011年度吉松研究室13期生希望のみなさんへ
研究室紹介
11/18(木) 17:30~ :H館2階・山田記念室
卒業研究申し込みのために、簡単な研究室紹介をします。
付録:2010年度院ゼミ旅行客家土楼デザインリサーチ発表会
卒業設計ゼミ中間発表公開
11/24(水) 11:05~ :H館2階・山田記念室
卒業設計の中間発表を行います。来年度希望者は、是非参加してください。
研究室面接(成績表・簡単なportfolioを持参のこと)
11/18(水) 19:00~ :H館2階・第4研究室(この日は相談でも可)
11/24(水) 15:00~ :H館2階・第4研究室
11/25(木) 11:00~ :H館2階・第4研究室
研究室希望は、今年度からweb登録で行います。12/1締切。
2011年度に吉松研究室を希望する学生は、yoshimat.comの研究室紹介(新建築0102・JIA建築家0501)を読んでください。
来年度の定員は13名の予定です。建築設計に熱意を持つ、優秀、かつ体力のある学生の応募を待っています。
進学(他大学院含む)・就職(設計)・卒業設計で卒業する学生を希望していますが、研究生・OBOGリストを参考の上、各自判断してください。
(OBOGには、大学教員・研究者・公務員などもいます)
希望者多数の場合は、面接と設計の成績、席次によって決定します。(成績表・簡単なportfolioまたは学科作品集を持参すること)
志望する学生は、面接日までに、必ずyoshimat.comにある poo.net.BBSに書き込んでください。(書き込み先は変更する可能性あり)
例年、研究室では、前期に建築研修旅行とデザイン研究をグループワークで行い、後期の卒業設計テーマ決定へと進みます。
また、各種受験用に前期に即日設計演習を毎週行っています。
2009年度
デザイン研究:Design Research(間・マチエール)
建築研修旅行:埼玉県立大学(山本理顕)馬頭広重美術館・宝積寺駅/ちょっ蔵(隈研吾)大谷資料館
2009年度
デザイン研究:Design Research(間・マチエール)・代官山インスタレーション
建築研修旅行:資生堂アートハウス・豊田市美術館(谷口吉生)・秋野不矩美術館(藤森照信)・駿府教会(西沢大良)・とらや工房(内藤廣)
2008年度
デザイン研究:Design Research
建築研修旅行:まつもと市民芸術館(伊東豊雄)・リゾナーレ(マリオ・ベリーニ)・キースへリング美術館(北川原温)・茅野市民館(古谷誠章)他
2007年度
デザイン研究:Design Research・TDR Talk・代官山インスタレーション
建築研修旅行:まつだい雪国農耕文化村センター(MVRDV)・キョロロ(手塚)・月影の郷(北山研古谷研他)他越後妻有トリエンナーレ周辺
2006年度
デザイン研究:Density Design Research
建築研修旅行:富弘美術館(ヨコミゾマコト)・鬼石多目的ホール(妹島和世)・とうぶ(伊東豊雄)・鹿沢園地(平倉直子)他長野周辺
2005年度
デザイン研究:Void Design Research
建築研修旅行:まつもと市民芸術館(伊東豊雄)・リゾナーレ(マリオ・ベリーニ)・清里フォトミュージアム(栗生明)他長野・山梨周辺
2004年度
デザイン研究:Suburban Design Research
建築研修旅行:箱根プリンスホテル(村野藤吾)・ポーラ美術館(安田幸一)他箱根周辺
2003年度
デザイン研究:Tokyo Design Research
建築研修旅行:いわさきちひろ美術館(内藤廣)・TRIAD(槇文彦)・カゴメ工場他安曇野周辺
2002年度
デザイン研究:Design Research
建築研修旅行:広重美術館(隈研吾)・石の美術館(隈研吾)他那須周辺
2010年
11月
12日
金
ここは、吉松研の公式BLOGです
東海大学工学部建築学科吉松秀樹研究室に関する公式BLOGです。
パスワードが他と違うので直接書き込めませんが、コメントすることは自由に出来ます。
運用しながら、使い方を考えていこうと思っています。
学科・専攻科からのお知らせ・研究室全体のお知らせ・トピックなど今までのyoshimat.BBSの内容がこちらに、poo.BBSの内容は卒業設計BLOGと修士BLOGにゆっくりと移行します。
今までのBBSは2011年の3月に終了します。